商売と人間
No Deal or Win-Win
- ・「No Deal or Win-Win」についてご説明します。
- ・一部がダメならすべてがダメになるという考え方に基づき、人間関係を構築することを考えます。
- ・不明点あれば問い合わせください。
- ※当サイトで掲載しているデータは適当に作成したものであり、実際のものではありません。
No Deal or Win-Win
一部がダメならすべてがダメになります。
ゆえに最初から関係を構築すべきではありません。
という0 or 1な考え方がNo Deal or Win-Winです。
徹底した縁切りで不要な関係を作らないことにより、すべての関係をWin-Winにします。
関係には全部で5つの状態(W-W・W-L・L-W・L-L・W)があります。
かつ、以下のようなタイプが考えられます。
関係と構造
人間関係には構造があります。
Win-Winの関係を構築するのであれば、当然、そのような構造を意識しなければなりません。
それはつまり、相手側の思惑を理解し上手く利用するということに他なりません。
まずは「与える・奪う」という基本的なやり取りで人間関係を捉えていきます。
ここで、相手に与えれば相手からより多くを与え返され(「与えて与えられる」の原則)、逆に、相手から奪えば相手により多くを奪われる(「奪って奪われる」の原則)、という原則があることを紹介しておきます。
Win-Winの関係と、「与えて与えられる」の原則は、別々の概念です。
しかし、こうした事情によって関係が崩れることが多々あります。
よって、Win-Winを試みるにあたって、この背景を理解しなければなりません。
そして実は誰しも、人から奪うところから人生が始まります。
過去の自分は奪っていたという反省があってこそ、人に与えられるようになります。
つまり、まずは人から奪っていることに気づくところから始めなければなりません。
そして以下は、利害関係として最も一般的な取り引きにおける構造です。
この前提でどうやったらWin-Winとなるか思案します。
単純に相手のことを思いやるだけでは双方幸せにならないことは構造から明らかです。
しかし商売として取り引きする以上、双方幸せでなければなりません。
どちらか一方が得をしてどちらか一方が損をする関係は継続しないためです。
全体最適化と部分最適化
組織において、全体を最適化する際は、部分も同時に最適化されていなければなりません。
部分を犠牲にして全体を最適化することは不可能です。
そして、全体最適化と部分最適化は別であるため、それぞれを考慮しなければなりません。
まず、責任者(上の立場の者の意味)は全体最適化を考えなければなりません。
対して、従業員(下の立場の者の意味)は部分最適化だけを考えます。
つまり責任者は、部分しか考えない従業員を組み合わせて、全体を最適化しなければなりません。
全体最適化と部分最適化の事例を単純化して考えます。
タスクAとBに対して従業員AとBが以下のようなパフォーマンスを発揮できるとします。
従業員Aは従業員Bより明らかに優秀だと言えます。
ここで、タスクAとタスクBが同時に発生したとして、誰に何を割り振ればいいか考えます。
振り方は全部で2パターンあり、それぞれ以下のようになります。
左側が「タスクA→従業員A、タスクB→従業員B」とし、右側が「タスクA→従業員B、タスクB→従業員A」とした結果です。
左側では従業員Bから不満が起こり、右側では従業員Aから不満が起こります。
そして、不満と劣化が少ないのは右側の方です。
つまり、全体最適化されているのは右側です。
もし右側の案を採ると、従業員Aは能力の高さゆえに不満を抱えることになります。
下手すると、意図的に能力を下げることもあり得ます。
よって埋め合わせが必要です。
そして、望むものは人によって異なります。
通常、従業員が望むものは報酬ですが、必ずしもそうではありません。
例えば、以下のようなものが考えられます。
・キャリアのための経験
・魅力的な人脈
・安定した収入
・望みのポジション
・ブランド
・会社の株
社内の困った人たち
人には相性があり、誰とでも仲良くできるわけではありません。
しかし、監督者のような誰に対しても影響力を持たなければならない立場になった際は、相手に応じてコミュニケーションを変え、対応する必要があります。
それでも中には、どうやっても上手くいかない困った人たちも存在します。
例えば以下のようなタイプがあります。
こういった人たちともWin-Winの関係は構築できるのでしょうか?