組織管理へ応用
職務割当
- ・職務割当について例を挙げてご説明します。
- ・人と仕事の相性から判断します。
- ・不明点あれば問い合わせください。
- ※当サイトで掲載しているデータは適当に作成したものであり、実際のものではありません。
仕事と相性
職場には様々な職務があり、職務ごとに注意すべき点は異なります。 一方、従業員にも性格があり、向き不向きがあります。 よって従業員ごとに、相性の良い仕事と悪い仕事が存在します。 そして、仕事との相性が良いと効率は良くなり、逆に相性が悪いと効率も悪くなります。 職務割当するにあたって、従業員と職務との相性は把握しておいた方がよいでしょう。 例えば、職場には以下のような仕事があります。
従業員ごとに職務が強く定まっている場合は相性を考慮する必要はありませんが、職務割当における自由度が高い場合、従業員の得意・不得意を考慮した上で割り振りをしないと、仕事の効率が悪くなりかねません。
そして、誰がどういった仕事に向いているかいないかは、実際にやってみないと分かりません。
よって、過去に行った仕事とその成果を調査することで、従業員の得意・不得意を把握するようにします。
職務割当
ここでは、従業員を基準に何の仕事が合うかではなく、仕事を基準にして誰が合うかと考えます。
よって、仕事別に、従業員を「速度」と「精度」で評価します。
仕事の分け方として、得意・不得意が表れやすい点を基準とします。
ただし、人の得意・不得意は些細なことで大きく変わる点に注意を要します。
IT企業を想定すると、仕事を以下のようなカテゴリに分けることができます。
①ヒアリング、提案、提案資料作成、デモ
②設計、仕様調査、設計資料作成、現地調査
③システム開発、バグ修正、製品テスト
④お客様サポート、トラブル対応
※あくまでこれは一例です。
上記のカテゴリは集計するにしては細かすぎるため、さらに以下のように
① → 【提案】 ② → 【設計】
③ → 【開発】 ④ → 【サポート】
4つに集約します。
記録を付ける際は、情報量の多いより細かなカテゴリを利用し、集計する際は、集計しやすいより大雑把なカテゴリを利用します。
こうすることで、カテゴリの集約の仕方を変えることで、異なる仕事の分け方で集計できるようになります。
もしカテゴリのデータがない場合は、クラスタ分析などを用いて、既存のデータからカテゴリを生成し集計します。
それでも、人為的に作成したカテゴリの方が正確なため、可能であればカテゴリを用意し集計するようにします。
まとめると以下の手順のようになります。
【手順1】仕事をグルーピングし、カテゴリを用意する。
【手順2】各従業員に、仕事とそれに対する成果を記録してもらう。
※このとき、仕事にカテゴリを関連付ける。
【手順3】記録したデータを仕事別に分類し、従業員ごとに「速度」と「精度」から評価値を算出する。
※分類は、カテゴリを基準にして行う。
※目標精度は95%とする。
以下は、【提案】【設計】【開発】【サポート】における職務別の従業員の評価です。
【提案】も【設計】も、精度は似通っており、速度の違いによって評価値は大きく異なっています。
仕事が速いということは次に何をすべきか分かっているということであり、その仕事を得意としているのではないかと推測できます。
精度が似通っているのは、そのチームの風土や、チームを構成するメンバの性格によるものだと思われます。
このため、仕事が遅くなっても、精度は保たれています。
【提案】と【設計】で、それぞれの職務で得意な人は異なっており、【提案】と【設計】は職務としては関係性は低いと言えそうです。
【開発】と【サポート】についても、【提案】と【設計】同様に、精度よりも速度の方がばらついており、評価値は速度の影響を強く受けています。
【開発】と【サポート】においても、それぞれの職務で得意とする人が異なっていることから、【開発】と【サポート】の間の職務としての関係性は低いと言えそうです。
しかし【開発】と【設計】、および【サポート】と【提案】に関しては、得意とする人と不得意とする人が似通っており、高い関係性が伺えます。
これらに共通する要素は、対人的な仕事であるか、非対人的な仕事であるかです。