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データ分析(帳票)

データ分析の意義

  • ・データ分析の意義について簡単にご説明します。
  • ・データ分析の理解を深めたい方はご参照ください。
  • ・不明点あれば問い合わせください。
  • ※当サイトで掲載しているデータは適当に作成したものであり、実際のものではありません。

データ分析とは


 データ分析とは、一言で言うと、様々な角度からデータを見るための方法であり操作のことです。 つまり、データ分析することでデータの見方を変えることができるということです。 データの見方は、データの分け方並べ方によって決まります。 データの分け方としては、主に、

   ・顧客、業者、月、週、曜日、時間帯、地域
   ・店舗、部課、従業員、カテゴリ、商品、材料

があります。 例えば、顧客で分ければ顧客ごとの特徴が分かり、店舗で分ければ店舗ごとの特徴が分かります。 いきなりデータ全体を概観しても改善点は浮かんではきませんが、細かく分けてデータを見ることで改善すべき項目が明らかになるのです。 対して、データの並べ方としては、主に、

   ・売上額、売上数、売上単価、仕入額、仕入数、仕入単価
   ・伝票数、伝票単価、客数、客単価、欠品数、廃棄数、時刻

があります。 これらを降順・昇順で整列します。 そうしてデータを順位付けすることで、優先すべき項目が明確化され、対処すべき項目に集中して対処できるようになります。 このようにデータの分け方と並べ方を工夫することで、特徴や問題点を明確化できるようになります。

 この他、データを計算し別のデータに変換することもあります。 当サイトでは、この場合を「分析」とは区別して「解析」と呼んでいます。 計算という加工のプロセスが入るため、元のデータとは違った表現で結果が出力されるようになります。 つまり、解析することで違った見方ができるようになり、分析しただけでは気づくことができない発見を得られるようになります。 解析としては、例えば、統計の多変量解析が挙げられます(当サイトでもいくつかの手法を取り上げています)。



帳票でデータ分析する


 一般的に販売管理システムやPOSレジでは、その業界において必要とされる帳票が豊富に用意されています。 基本的には、これらシステムから出力される帳票を参照し、データ分析します。 ここで、帳票の造りは概ねどれも同じで、「XXX別YYY」の形式で表現されることが多々あります。 つまり、縦軸が分割の項目(XXX)で、横軸が集計の項目(YYY)となっています。 例えば、店舗別売上実績表の場合、縦軸に各店舗が列挙され、横軸に売上に関する項目が列挙されます。 データの並びは以下のようになります。

   

他、いくつか例を挙げておきます。

   ・時間帯別売上 → 分割:時間帯、集計:売上
   ・顧客別売掛  → 分割:顧客、 集計:売掛
   ・材料別仕入  → 分割:材料、 集計:仕入
   ・商品別在庫  → 分割:商品、 集計:在庫

大抵の帳票はこの形式であり、この点を意識すると帳票が読みやすくなります。 ただし、業界や会社によって成果の上げ方が異なるため、求められる分析も異なり、ゆえに帳票の形式も異なります。 もし、システムが提供する帳票では望みの分析ができないという場合は、該当のデータをファイル出力(CSV出力)し、Excelのようなスプレッドシートでデータ分析します。 基本的にシステムには、データをファイル出力する機能が備わっており、自由にデータ分析できるようになっています。 特にデータ解析したい場合は、統計ソフトを利用しなければならず、出力したファイルのデータを対象に解析します。




データ分析の意義


 販売管理システムやPOSレジには、分析に必要なデータが一通り蓄積されています。 これらのデータを分析し、分析した結果を踏まえることで、説得力のある意見となります。 単なる個人の意見では聞く耳を持たれなくとも、分析の結果ということであれば周囲も耳を傾けざるを得ません。 また、数字を使って説明することで、曖昧な表現や解釈を避けることができ、問題への対処が具体的になります。 その他、データ分析には以下のような意義があります。

   

 特に、データ分析することによって、結果を客観的に評価・反省できるようになります。 PDCAサイクルを回すためにも評価と反省は必要です。 いくら戦略を立案し計画通りに実行しても、評価・反省が滞ればPDCAサイクルは回りません。 もし客観的な評価ができないとなれば、P(計画)とD(実行)だけ熱心に行い、後は都合のいい反省ばかりするようになります。 そうなると、再び同じようなPとDを実行するようになり、PDPDの状態に陥ります。 対してデータ分析することで、実行した結果を客観的に評価・反省できるようになることから、少しずつではありますが、PDCAサイクルを回せるようになります。




分析者の立ち位置を明確にしておく


 データ分析する目的は何でしょうか。 最初に目的を決めて分析する方が効果的です。 そのためには分析者の立ち位置を明確にしておかなければなりません。 なぜなら、立ち位置によって分析すべき点が異なってくるからです。 例えば、管理者というとこで分析するのであれば、在庫の管理や発注のための分析をします。 対して経営者ということで分析するのであれば、意思決定のための分析をします。 よって、用いる分析手法も異なります。

 また、事業内容がBtoBであるかBtoCであるかといった点からも、データ分析において力を入れるべき箇所が異なってきます。 BtoCの場合、お客様は不特定多数であり、何がどれだけ売れるのかを事前に知ることは容易ではありません。 よって、自分たちのお客様は誰で、何を望んでいるのか、データ分析することで明らかにしていきます。 対してBtoBの場合は、お客様が決まっており、誰が何をどれだけ欲しているかは予想できます。 しかし、そのお客様とは長期的に取り引きし続けていかなければなりません。 そのため、お客様ごとの特徴や傾向をデータ分析することで明らかにしていきます。




分析するタイミングと効果


 分析するにあたって、「いつ」「何」を分析し、その結果「どのようなこと」が分かるのかは、把握しておかなければなりません。 概ね自社のデータを分析したいときと言えば、問題を解決したい場合か、何か新しく挑戦したい場合に分かれます。 そして調査する対象は、主に顧客か商品か勤怠状況です。 まとめると以下のようになります。

   

ただしこれはあくまで例です。 他にも、売り場づくりやチラシづくりのために商品の売れ方を調査したり、部課ごとの損益分岐点を計算するために売上と経費の関係を調査するなど、様々です。 集客や企画、在庫管理や人事評価など、データ分析の用途は広いと言えます。 このように実績や傾向をデータ分析することで、効率的かつ効果的にアクションを起こすことを考えます。